父から余命を告げられる

手術で開腹したものの、すでに「手の施しようがない」と医者に判断された父。
お腹を閉じられて目を覚ました後、お医者さんからガンのステージⅣ(末期ガン)で、「余命半年」と告げられたそうです。
最初に母からこの話を聞いたときは、「え?いまはそんなにあっさり本人に告知しちゃうんだ・・・」となんとも驚きました。
でも今は本人に告知をするのが一般的みたいです。
その理由としては、「言わないと次の段階に治療が進められない」や「今の時代はネットで調べればある程度は本人も分かってしまう」などがあるみたいで・・・。
実際、父も入院してから自分の病気については調べていたようで、ある程度の覚悟は出来ていたみたいでした。

 

お医者さんから余命宣告を受け、今後の治療方針としては抗ガン剤による治療を行うことになった父。
そして「延命治療はしない」という決断をしました。
12月下旬。
家族が揃った茶の間にて退院してきた父から余命半年であることと、この根治を目指さないという治療方針を聞かされたときは、現実感がなく呆然とすると同時に、こういうときに力になることの出来ない己の無力さを思い知りました。
俺が年相応に普通に働いてまともな稼ぎがあれば、もしかしたら父も治療方針などを少しは相談してきたかもしれないなんて思うと尚更。
それと本当に、「我が上の星は見えぬ」という以前知ったことわざの意味を強く実感しました。
「誰にも自分の運命はわからない」と。

と、そんな現実を空しく噛みしめながら父の話を聞いていると、自然と目から涙が。
正直、こんな感じで涙がこぼれてくるとは思ってもいませんでしたが、余命宣告を聞いた途端、小さいころに動物園や遊園地に遊びに連れて行ってもらったことなどを思い出し・・・。
このとき、これまでに父と過ごしてきた膨大な時間を実感し、それと共に「あること」に気付かされました。

次回につづく

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