緩和ケア病棟へ移動する前日

父が病室を移動する一日前。
自分が荷物持ちなどをするから、父に明日は何時頃に来ればいいのか確認しようと病室に向かっていると、途中で蔵王に祖母と住んでいる叔母さん(父の妹)とバッタリ遭遇。

毎日、お見舞いに来てくれていることは分かっていましたが、何をしにいくのか確認すると、「父に水を買ってくるように頼まれた」とのこと。
現時点でも冷蔵庫には水の500mlのボトルが4本あり、明日病室を移動するので叔母さんは、「買ってこなくても大丈夫なんじゃない」なんてことを説明したそうですが、「いいから買ってきてくれ」の一点張りだったそうで・・・。
病気の影響により普段よりも父が気難しくなっていることは、牛乳パック事件のときに知っている痛いほど知っている自分。
だから叔母さんに、「ああ・・・、悪いけど父の言うとおりに買ってきて。今は言われたままにやるのが一番だから」とおばさんに説明して買いに行ってもらいました。

でも、この後。
どうやら父は、看護師さんたちに買い出しを頼めないことを非常に気にしていたことを知りました。
この当時、末期がんの影響で体を動かすのがだいぶ億劫になり、自販機に飲み物を買いに行くのが辛くなってきた父。
そのためある日、やむなく看護師さんに水を買ってきてもらうようにお願いしたそうなのですが、買ってきてもらった後に看護師さんから、「こういう買い出しは禁止されていますので」とやんわりとした説明があったそうです。
実際、看護師さんたちは多くの患者さんの面倒を見るので手一杯ですし、個人個人の買い出しの要望まで聞いていたらとんでもないことになるのは、素人の自分でも分かります。
だから仕方のないことだとは思うのですが・・・。
でもこのときの父は病気でだいぶ肉体的にも精神的にも弱っていることもあり、余計に、「看護師さんたちに今後は絶対に買い出しを頼めない」なんてことを考えてしまったのでしょう。
そのため、ストックがあっても万が一を考えて叔母に水の買い出しを頼んだようです。
これもなかなか普通に動ける自分のような人間には分からないことで、ここらへんも病気になってもみないと分からないことだらけだと思いました。

 

と、そんなこととはつゆ知らず、この日は父の病室へ到着。
ノックして入るとベッドに寝転がっている父がありました。
一目見て、以前よりも体全体が水でパンパンに張っているように見えたので、不安を覚えながらも声をかけると、意識はハッキリしているようで、受け答えはハッキリ出来ます。
少し会話していると、そこに水を買いに行った叔母が戻ってきました。
そしてきょうはそろそろ帰るとのこと。
叔母にお礼を言い、病室には自分と父だけ。
父は受け答えは出来るものの、以前よりは意識がボーッとしている感じ。
自分も急いでいるわけではなかったので明日のことを含め急いでは確認せず、父が話したくなったら話を聞こうという感じで、しばらく病室に居ることにしました。

次回につづく

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