ぼったくり価格だと思っていたのですが・・・

(*以前の記事を引っ越しました)

飲食店でバイトするようになって感じたことの一つが、
「料理の値段ってけっこう高めに取っているんだなぁ」
ということ。
単なる下っ端だから、実際には各種材料にどれぐらいの原価がかかっているなんてことはまったく知りません。
でも、これまで働いてきた中で店長や社員の言動を聞いていると、まぁそんなにお高くないというか・・・。
そんな内情を何となくでも知っていると、店のメニューを見て、
「これ1個で○○○円もすんの!?」
と感じずにはいられませんでした。

むろん、それら料理の値段には「人件費」などが含まれていることは、アホの自分でも知っています。
例えば普通の缶ビールはスーパーで買えば250円ぐらいだとしても、それを店で頼んで飲むとすれば500円になるとか・・・。
でもそんなことを踏まえても自分の店のメニュー表をたまに見る度、「やはり高めに取り過ぎな気が・・・」と思っていました。
「社長もがめつく稼いでんなw」とか(笑。
しかし、最近になってこの考えが大きく間違っていたことに気付きました。
というのも・・・、1年半バイトして、「店で使う道具や食器などがとんでもないハイペースで壊れるもの」だとつい最近になって分かったのです。

ちなみにこれは「普通に使っていて」のこと。
一日に何百食も作る店の道具が壊れるスピードは、一般家庭で使っている道具が壊れるスピードとは段違いです。
連日休みなく使っているから、あっという間に摩耗したり変形したりします。
そうなれば当然買い換えが必要になり・・・。
それと、設備なんかもこれまた調子が悪くなったりします。
これがある日突然、予兆もなく「あれ?なんか変だぞ・・・」という感じで壊れるから本当に怖いのです。

で・・・、道具や設備が壊れたときに必要になるのがお金なわけです。
つまり、店をやっていく中ではそういうことも想定した上で料理の値段を設定しないと、後々経営が立ち行かなくなるというわけです。
まぁ、店をやっていくのに必要な「維持費」ですね。
道具や設備以外にも、育てたバイトがパッと辞めていったりするから、またバイトを募集する広告費のようなものも必要だったりしますし。
それを踏まえて店のメニュー表をみると、適正な値段だと思いました。
社長がボロ儲けしていたわけじゃないと分かって、なんだかホッとしました(笑。

と、そんなわけで・・・。
「もしこのことを知らないままの自分のような人間が飲食店をやったら、仮にそこそこお客さんが来るようになっても、1年ぐらいで運転資金がなくなって店を畳むしかなくなるんだなぁ・・・」なんてことを考えさせられました。
で、実際、こういう人はいると思います。
世の中、あれだけ飲食店がバンバン潰れているのをみると、ほんとうに必要な維持費にまで気が回らず、「材料の原価がこれぐらいだから、この値段でいいな」なんて安易に考えて、後でこの恐ろしい事実に気付くという・・・。
仮にそこから値上げして対処するにしても、お客様が離れることは避けられません。
だから最初の値段設定というのは、自分が考えていたものよりも超重要なのだと思いました。

とはいえ・・・。
そこらへんを踏まえて高めの値段にしすぎると、お客さんが来なくて潰れるということも充分にありえます。
だから何とも難しいものですね。
維持費以外にも、周りの競合店なども考えつつやっていかなければいけないことを思うと、本当に飲食店の経営は大変だなぁと思いましたし、バイトをしてそれが学べたことは自分の中では貴重な経験だと今の職場に感謝した次第です。
やはり知らない仕事もやってみるものだと思いました。

 

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