犯人は“彼しかいない”とすぐに分かった

前回のつづきです。

普通の人とは違うオーラをまとっているホネオくん。
残念ながら仕事の能力も低めで、社員として働くにはなかなかに厳しいレベルとのこと。
でも基本真面目ではあるし、人手不足が深刻な状態です。
そのため会社としては今後成長してくれることを期待して、ホネオくんはその後も働き続けていました。
このこと自体はまったく問題なかったのですが・・・。

そんなある日のこと。
俺がバイトに出勤しいつもの作業を進めようとすると・・・いつものところに置いてある落とし蓋がないことに気が付きました。

これはかなり大きいフタで、他の物では代用が利かない代物の上、毎回必ず使う必需品。
使うのは自分の時間帯のみで、他の時間帯では使いません。
ま、こんな物が移動しているなんてのは、複数の人間が働いていればたまにあること。
(*ちゃんとした職場ならこういうトラブルを防ぐため、徹底して物を動かさないようにすると思いますが(笑)。
だから最初は「あれあれ?だれかどっかに置いたのかなぁ」としばらく探したのですが・・・。
以前にも書いたかもしれませんが、1人勤務で物を探すというのはかなり大変。
周りに誰もいないから聞くことも出来ません。
しかも大きなフタとはいえ、薄いからどこかの隙間にスッポリいれることも可能です。
こうなると探し出すのも簡単ではありません。
そのためこの日は10分ほど探しても見つからなかったので諦め、足りない頭をしぼり別なもので代用しました。

んで、この後。
2日ほどバイトをしたのですが、その落とし蓋が見つかりませんでした。
自分やワカテくんしか触らないであろうその落とし蓋。
誰かが他の場所に移動させるケースはほぼないこともあり、まず頭に浮かんだのは、「他の店への移動させられた」でした。
もしかしたら社長あたりが緊急事態のため運んで、こちらに報告していないパターンかなと。
うちの会社は圧倒的なホウ・レン・ソウ不足なこともあり、この線が濃厚だと思いました。
ちなみにこの落とし蓋が紛失していたころ、ワカテ君とちょうど会う機会があったときだったので、このことを聞いてみました。
でも、ワカテ君も、「分からないっす」との返事。
そして、「おそらく他の店とかに持って行ったとかじゃないですか?」と俺と同じ推測をしたので、俺も、「あ~やっぱそっちの線かなぁ」と考えました。

と、そんな推測を張り巡らした後。
とりあえず他の店にも問い合わせました。
「そっち持っていってないですかねぇ」と。
しかし、どこの店にもなし。
心当たりがありそうな場所も一通り探しても見つからない。
もう打つ手なしとなり、「どうすっかなぁ」と頭を抱えていると、その様子をみたフジ子さんがこんなアドバイスをくれました。
「いや、他の店にもないとなれば、こういうのはどこかにあったりするよ、もう少し探す範囲を広げてみれば」
と。

そんなわけで、「まずここには置かないよな」というところも探すことにし、倉庫へ。
で、しばらく探してみると・・・なんと倉庫の隅にある「今は使わないけど捨てられない物」をまとめて置いてある場所に落とし蓋が。
思わず震えました。
「ええ・・・なんでこれがこんな場所にあるんだよ・・・。ありえないだろ・・・」
と。
で、次にここに置いた人物を推理しました。
2年半以上バイトをしていて、こういう事態になったのは今回はじめて。
となると・・・・・・店長や社員Aがここに置くことはありえません。
また落とし蓋に触れることのないパートさんやバイトたちも、わざわざここに置くことはないでしょう。
こうなると、残る容疑者はホネオくんだけ。
証拠もないのに疑うのは失礼かもしれません。
が、もうほぼ「彼以外にはいない」という確信がありました。
そのため、店長にこのことを報告すると共に、「こういう物を移動するのは絶対にやめてくれ」的な注意をしてもらうことに。
数日間、落とし蓋がなくて迷惑を被った身としては、さすがにこれは言ってもらわなくちゃいけないと思ったのです。

次回につづく

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