田舎に住んで味わった飢餓感

先日。
ふと田舎で暮らす上で何が辛かったか、己の秋田県に住んでいた頃を踏まえて考えてみました。

いまから10年以上前。
正社員として俺は秋田県で働いていたのですが、“秋田市”で働いていたわけではございません。
秋田県のとある田舎の方で働いていました。

最初の1~2ヶ月は初めての一人暮らしであるということや、仕事を覚えるのに必死で一切余裕なんてなかったのですが、半年もすればいくらか落ち着いてきました。
そんなとき、俺が真っ先に辛いと感じたのは食事の事。
当時、俺が住んでいた地域にあったハンバーガーチェーンと言えば、モスバーガーのみ。
これが子どもの頃からマックに慣れ親しんでいる俺としては、想像もしていなかったほどの飢餓感を覚えました。

人によっては、「モスあんならいいだろ」って言うと思います。
が、俺の場合はもうマックに対して完全にジャンキーみたいなもんで・・・。
仙台に居たときは食べたいときに食べることが出来ていたのに、秋田に引っ越したら店がないため一切食べることが出来ないという状況。
秋田市とかまで行けば店はあるものの、当時は車を持っていません。
この状況は自分が考えていた以上にしんどいもので、生まれて初めてそういう感覚を知り驚きました。
「食えない」ってなると、余計に食べたくなるものなんです。

なので、この後。
車を購入した後、どうしても我慢出来なくなったときは、深夜に高速を使って片道1時間かけてマックを買いに行ったりしていました。
翌日が休みのときとか。
当時は深夜まで営業していたので、きっちり到着時間を計算して。

アホだと思う方もいるでしょう(笑。
しかし、それぐらいどうしても食べたかったのです。
そのとき、買った直後に車内でかぶりついたダブルチーズバーガーの味は未だに忘れられません。
もう脳みそがビンビンにシビれるような感覚でしたね。

それと食事面でもう一つ困ったのはラーメン。
20代のころから“仙台っ子ら~めん”(家系のようなラーメン)と天下一品が好きだったのですが、そういうラーメンも俺が住んでいた地域には当然ありません。
昔ながらの地元に根付いたラーメン屋さんがいくつかあるだけ。

で、俺はそういう店の中でもおいしい店があると思って、何軒か回ってみたのですよ。
お昼時に地元の人たちで賑わっている知名度のある店を。
そしたらですねぇ・・・これがまぁ「えっ?」と思うような味なんですよ。
俺からすると「もう一度食べたい」とは思わない味。
しかし、そういう店でも地元のお客さんでいっぱいなんです。

んで、あるときに職場の人で、東京に住んでいたことのある男性に
「この前、そこの○○ラーメンに行ってきたんですが・・・」
的な話をすると、ニヤッとして「おいしくなかったでしょ」と返されました。
この瞬間、分かったのですよ。
要は地元民には馴染みのある味で、昔からそれを食べているから気づかないけど、外からやってきた人間が食べたら「ん?」って感じになる味なんだと。
あ、誤解のないように言っておきますが、「まずい」とか言っているわけじゃないですよ。
ただ、地元民に特化している味といいますか・・・。
何となく察していただければ幸いです。

と、そんなこともあり、後に車を爆走させて、秋田に一店舗しかない大曲店まで行きました。
そこに行くまでの時間や費用を考えたら、まぁかなりのコスパの悪さ。
でも当時はそれぐらい飢えていて必死でした。
仕事もうまくいかず、それだけが救いだったこともあるのでしょうね。

とまぁ、そんな感じで仙台から秋田県のとある田舎に引っ越して辛かったのは、外食の選択肢が大幅に狭まったことでしょうかね。
他にも辛かったことはあるのですが、俺の中で一番辛かったのはこれになります。

んで、これこそ、今はほとんどの地域でネット環境が整っていますけど、それだけではどうしようもないことで。
例えばいま田舎に引っ越すことになっても、俺はネットさえあればそれなりに穏やかに過ごせるとは思うのですよ。
しかし、やはり外食の面では相当飢えるだろうなと。
もちろん、別な面で田舎には田舎の良さもあるのですが・・・。
まぁ俺のように食い意地が張っている人間にとってはなかなかの精神的負担になるので、難しいところです。

と、これらのことを思い返すと、本当にいま住んでいる仙台という街は改めて素晴らしいなと。
ハンバーガーを買うにしても、マック・モス・ロッテリア・フレッシュネス・バーガーキング等。
ラーメン屋もたくさんあります。
多くの中から選ぶことが出来るというのはありがたいこと。
田舎で暮らしたことにより、地元の良さを再認識できた次第です。

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