父が使っていたガソリン携行缶には・・・

きょうから定期的に、「父が残していった物」について書いていこうと思います。
まずきょうは、ガソリンの携行缶について。

2016年頃、父は近所への足としてスーパーカブ110を購入。
そしてその給油手段として、5リットルのガソリンの携行缶を使っていました。
このスーパーカブには、俺も数ヶ月にいっぺんぐらいの割合で借りていたりしたので、
「ガソリンが無くなったら、物置の携行缶から」という説明は父から受けていましたが、まぁ父も俺もめったに乗らない上、燃費がいいスーパーカブです。
給油する機会もほとんどなく、そのままあっという間に時が過ぎていきました。

そして2017年の12月。
父からガンによる余命宣告の話があり、それから7ヶ月後の2018年の夏に父が亡くなりました。
それから父の葬儀などを経て、遺産相続の手続きなどを行ったりすること半年。
あるとき物置に入ったら、すっかりその存在を忘れていたガソリンの携行缶を発見。

手にとって揺らしてみると、「チャプチャプチャプ・・・」と音がして、けっこうな量のガソリンが残っていたことに気付きました。
と、なれば普通なら後は車やスーパーカブにそのガソリンを使えばいいのですが・・・。
ここで気になったのは、ガソリンの使用期限。
「期限を過ぎているガソリンを入れたりしたらヤバイよな」
と思い、ネットで使用期限を調べてみました。
すると、「冷暗所で保管していたら半年ぐらいは大丈夫」とのこと。
100%大丈夫ということではないのでご注意ください)
調べる前は、「1年は大丈夫そう」と思っていただけに、想像していたよりも短いことに驚きました。

で、このとき。
まずは父がいつぐらいまでスーパーカブに乗っていたかを思い返しました。
俺の記憶では、亡くなる半年前後の入院したり、余命宣告の話があったりしてからは乗った姿を見ていません。
つまり、この時点でこの携行缶のガソリンは「半年以上前に入れられたものである」という推測をしました。
こうなると、ネットで調べた使用期限で考えれば、このガソリンはアウトとなります。

とそんなわけで、泣く泣くこのガソリンを捨てるしかないと思ったのですが・・・。
それなりの量が残っていることもあり、正直捨てるのは惜しいと思いました。
たかだか何百円の話なんですが・・・しっかりとした携行缶を使っていることもあり、「まだいけんじゃね?」と気持ちが強くなったのです。

この後。
腐っていたら変色と刺激臭がするということだったので、まずは匂いを軽く嗅いでみると・・・。
いつものガソリンと同じで変な匂いはしません。
そのため、次は捨てる予定だったペットボトルを切り、その中に入れて色を確認してみました。
すると、色はキレイなピンク色。
これだとネットで見た正常なガソリンと一緒です。
だからスーパーカブに入れて使ってみることにしました。

で、その結果・・・。
特に問題も無く、その携行缶のガソリンは全て消費しきりました。
スーパーカブで大丈夫なことが分かった後は、早めに消費するため残りを車へ。
こうして無駄にせず使い切ることが出来ました。
携行缶に入れて日の当たらない物置に入れていた場合は、1~2年ぐらいは大丈夫なのかもしれません。
安全を保証するものではないので、使うときは自己責任で

と、いうわけでもったいないことをせずに済んで良かったのですが・・・。
このとき思ったのは、こういうのも入れた当人でなければ、もう「いつ入れたものか」なんてまったく分からなくなるということ。
だから家族の中で使っているのが自分だけだったりしたら、「2017年10月」とかメモを貼っておいたりした方がいいのかなと。
まぁうちにあった5リットルぐらいのものなら、仮に全部捨てても損害は少ないものなので、そこまでやる必要もないのかもしれませんが。

この携行缶にガソリンを入れた時、父はガンのことを知らなかったのでしょう。
だからこれからもスーパーカブに乗るつもりで、携行缶にガソリンを補給していたことを考えると、なんとも悲しい気持ちになるし、これから先のことなんて本当に誰にも分からないということを思い知らされました。

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