親の遺体が放置される理由を知る

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2年半前に父が亡くなった後、母が世帯主になった我が家。
様々な手続きに関しては母が行っているものの、この先のことも考えてその手の案内が送られてくると「こういうのがあるから」と俺も説明を受けています。

こういうことを教わり始めたころ。
それなりの数のやらなければいけない手続きがあり驚きましたが、そこまで深くは考えていませんでした。
でも最近。
様々な手続きがあり、それをやっていたことを俺が一切知らずに過ごしていたということを知ると、
「とにかく父はしっかり全てやっていてくれたんだ」
ということが分かりました。
父は癌が発覚するまでは、もっと生きると思っていたから、俺に特に伝えることもしなかったのでしょう。
まぁ伝えたところでそれらの手続きを、俺が出来ないという現実もあったのでしょうが。
今考えると、とにかく申し訳ないです。

このまま月日が過ぎていけば、いつかはどうしたって俺が色々な手続きをやらざるを得ません。
そのとき、父や母のような能力がない俺は、それを自分が出来る形で何とかやるしかないわけですが、それは決してスムーズにはいかないでしょう。
このことに気付くと、ここ数年のニュースで「親の死後も遺体を放置する」というケースも、これと同じなんだと思いました。
普通に生活している方だったら、「信じられない」としか思わないでしょうね。
でも俺はそうなる理由が最近分かってきました。
要はそういうとき、「その人は本当にどうしようもない」のですよね。
葬式や火葬について自分で調べることも出来ない、周りに頼れる人も誰1人としていない。
とにかく「家に遺体を置いたままにしておくことしか出来ない」から、そのまま放置し続けるしか出来ないのでしょうね。
だからああいう悲惨な事件が発生するのだと思います。

母もすでに高齢者。
いつそういう時がきても本当に不思議ではありません。
俺もそんなときが来た時、葬式とかだけはしっかりしたいと思っています。
が、その後にも数え切れないほどの手続きが続きます。
俺はそれらの手続きをスムーズに行える自信はありません。
なら、今のうちからやれることは準備しておくしかないわけで。
母が亡くなったら正気でいられる自信がない分だけ、休止期間中に本格的に備えておこうと思います。

 

 

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