2年間ほど一定のペースで通い続けていたやきとり竜鳳。
ある日、別なスーパーで出店しているやきとり竜鳳を発見。
試しに頼んでみることにしました。
そこでやきとりを焼いていたのは、30歳ぐらいの若い男性(以下若者)
注文してみると腰が低く受け答えも丁寧でした。
普段から軽くあしらわれることが多い自分にとっては、この時点で好きになりかけました(笑。
ちなみにこういう人を見ると、俺は勝手にその人の嫁さんやお子さんを想像します。
なんか真っ直ぐな力を感じるというか、「家族のために頑張っています」という良きパパ的なオーラを感じるのです。
んで、それが押しつけがましかったら鬱陶しいもんですが、この男性の場合はそんなことは一切ありませんでした。
とにかく雰囲気が柔らかく、良い人そうな感じが全開の方でした。
と、そんなわけで、これ以降やきとりを買う時はこの若者の店で買うようになったのですが・・・。
買い物を繰り返す度、この若者が非常に優秀な人間であることが分かりました。
まず最初に驚いたのは、以前食べていた店との味の違い。
同じチェーン店なのに、この若者が焼いたやきとりの方が柔らかくおいしいのです。
その上、温かさが長い間持続。
以前食べていた店のオヤジさんのものは、この若者が焼いたものに比べると明らかに固く、そして冷めるのも早いという・・・。
同じチェーン店なのに、ハッキリとした差がある。
「技術の差ってけっこう出るんだなぁ」とこの時知りました。
それとこの若者。
細かいところのサービスがしっかりしていました。
例えば同じ「たれ」や「塩」でも、きっちり種類毎に袋を分ける徹底ぶり。
俺は同じ味付けなら袋をまとめられても気にしないのですが、この若者は徹底してこれをやっていました。
横着しないその姿勢に、横着をし続ける人生を歩んできた俺は感心しました。
あと、何回か買って気付いたのですが・・・。
この若者はレシートを手渡さずに、「じゃあ袋の中に一緒に入れときますね」とやってくれるのですが、家に帰ってレシートを確認してみると、なんと細かい1円単位の端数を切っていました。
1,035円なら1,030円という感じで。
これも「やってあげてるんだよ」感があったらウザいですが、この若者はサッと袋に忍ばせてその場では気付かないようにやっているわけです。
このさりげない心配りに気付いたときも凄いと思いました。
まぁお釣りの小銭不足を避けるために、こういう手段を取っていたのかもしれません。
が、数円単位でも積み重なれば大きいと思うだけに、ここまでスパッとやるのはなかなか出来ないことだと思いました。
と、そんな素晴らしい若者がやっているやきとり竜鳳のお店。
しかし前回述べたように、ある時期から味に飽きてしまったので、しばらく行かなくなりました。
素晴らしい若者ゆえ、行かないことに罪悪感を覚えましたが、まぁこればかりは仕方のないこと。
食べたくもないものを無理やり食べるのでは、本末転倒ですし。
で、この前かなり久々に買いにいったのですが・・・。
「まだあの若者がやっているのかなぁ」なんて思いながら、スーパーの駐車場に着くと、その若者が居ました。
相当久しぶりなので、向こうは俺のことを覚えていないのですが、相変わらず腰の低い感じのいい接客でホッとしました。
ほら、こういうのも長くやっていくにつれ、最初の頃の感じの良さが消える人もいますから。
まぁ俺とかがそうなんですけどね(笑。
んで、このときなんですが、混み合っているようで焼き上がるまで20分とのこと。
まぁこれぐらいは覚悟していたので、車の中でスマホゲームをやりながら待つことに。
そしてその最中、店の様子を眺めていたのですが・・・。
前に俺が利用していた頃を上回るペースで、次々とお客さんが来ていました。
それを見た瞬間、やはりこの若者の有能さに気付いたお客さんが多かったのだと思いました。
忙しくても丁寧な接客。
やきとりの焼き加減も上手。
袋をきちんと分けるなどのサービスもきちんとしている。
一人で仕事をしていても、独りよがりにならず丁寧な仕事を続けている。
何の仕事でもやる人によっては輝けるものだと改めて思いました。
けっこう絶望的な世の中ではありますが、腐って社会の所為ばかりにしてはダメですね。
こんな状況でもこのように頑張って結果を出している若者もいますので・・・。
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