母の手術で起きた出来事

2ヶ月前の6月。
母が手術のため入院していました。
手術を含めた入院期間は1週間。

このときはコロナのため、お見舞いなどは禁止。
入院初日に病院に母を送り、次は退院日に迎えに来るという流れでした。
何かあれば連絡はSMSで取り、それで充分にやり取りは出来ました。

母の入院期間中。
前もってそれなりに準備していたこともあり、特に大きな問題は起きずに手術当日を迎えます。
当日の手術開始時間は15時予定。
手術にかかる時間はおよそ2時間。

手術の内容ですが、危険な手術ではないことは分かっていました。
成功確率で言えばほぼ100%の手術。
しかし、全身麻酔ということがあり、「万が一のことがないとは言い切れない」と母から話が。
そのため、当日はとんでもなく不安に駆られました。
こんな俺でも人の心は持っているといいますか、さすがに実の母の生き死にに関わるとなると、心穏やかではいられません。

手術当日。
なにかあったときは携帯に電話がかかってくるとのことだったので、15時前後は家で待機。
仏壇の前に座り、「何事もなく無事に終わりますように」と祈り、後は部屋で過ごすことにしたのですが・・・。
そのとき!
家の電話が鳴りました。
時間は15時10分。
セールスか何かの電話かとも思いましたが、念のため電話に出ると、なんと病院から。
手術開始から10分での電話。
正直、「えっ?なにかヤバいことが起きてしまったのか」と心底焦りながら相手の話を聞いてみると・・・。
手術を担当した先生からで
「無事に終わりました」
とのこと。
このとき、ハッキリ言って意味が分かりませんでした。
手術開始が15時で、かかる時間は2時間の予定。
それなのになぜ15時10分に電話がかかってくるのかと。

と、そんな混乱しているわけですが、相手の先生は淡々と説明をしてきます。
「膿が溜まっていたところを切開して膿を吸い出しまして・・・」や「現在はまだ麻酔の影響で眠っています」等。
俺はとりあえず「はい、はい」と相づちのような感じで返事をし、最後は先生にお礼を言って電話を切りました。

とまぁ、無事に終わったことでホッとはしたのですが、本来想定していなかった時間に電話がかかってきたことに混乱はしていました。
いやね、これが10分~30分ぐらいのズレなら分かりますよ。
でも1時間50分の短縮?となると訳が分からないってもので。
それと携帯にかかってくると思っていた(母からもそう聞いていた)のが家の電話にかかってきたこともあり、しばらく放心状態でした。
まぁ「無事に終わった」と聞いたことで、抱えていた不安はほぼ吹っ飛んだので、その点は良かったのですが。

手術から4日後。
母が退院する日になり、病院に迎えにいきました。
事の細かい顛末は直接聞いた方が早いと思っていたので、SMSでは確認はしませんでした。

んで退院日当日。
約束していた時間に病院に到着し、母と合流。
そして帰りの車の中で手術当日の様子を聞きました。
すると・・・なんと手術当日の日。
母は3番目の手術だったそうなのですが、2番目の人の手術が2時間も早く終わったとのこと。
そのため、本来の15時からではなく13時スタートになったんだそうで。
聞いてしまえば何てことのないことかも知れません。
が、そういうことがあるなんて知らない素人の俺にとっては、マジで心底焦ったわけで。
2時間も早く手術が開始されることがあるなんて考えもしませんでしたから。
これによりそういうケースもあるのだと1つ学びました。

それと家に電話がかかってきた件ですが、母は俺の携帯を連絡先にしていたそうです。
だから病院側が間違ってというか、とりあえず書かれていた家の電話番号にかけてしまったのではないかと。
この数年。
実は今回以外のことについても、携帯にかけてほしいので家の電話にかけられて難儀することが数回ありました。
だから今後は家の電話番号を伝えないで、携帯1本に絞った方がいいような気がしてきました。
連絡先などを記すときには、これまで何気なく書いてきましたが、今回のようなケースを防ぐためにはとりあえず必要がなければ書かない。
母とそんなことを思いました。

と、そんなことがあった今年の6月。
人によっては全身麻酔により何らかの障害が起こるという話を聞いていたので心配ではありましたが、今のところ母は以前とそんなに変わらず過ごしています。
ただ、年齢のこともあり、やはり手術後は体力が若干落ちたようです。
まぁ無事に手術が済んだだけ、良しとしなければいけないのでしょうね。
自分の中では今年の中ではもっとも大きなイベントだったので、本当に無事に終わってホッとしたとともに、もし何かあった後、一人では生きていけない己の無力さも痛感した次第です。

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