浮かび上がる疑惑

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前回のつづきです。

スタッフさんから告げられた現在の車の状態について驚いたものの、安く済むのは本当にありがたいこと。
「とりあえず今回は何とかなったか・・・」と胸を撫でおろしながら家に戻りました。

家に戻ると台所には母がいました。
母にも今回の件では心配をかけたので、事の詳細を説明。
すると母は「ああ、安く済むなら何よりだねぇ」とホッとしていたのですが・・・。
しかし、母もディーラーと修理工場での見積もりの差に引っかかったようです。
「修理代金に差が出ることはよくあるけど、修理内容がそれだけ変わるのは変だねぇ」。

と、この点について話していくと、母からこんな話が。
「ディーラーのメカニックさんが新人だったんじゃないの?」と。
でも、この母の予想は大外れ。
というのも、自分が見てもらったのは工場長でした。
年齢は30代前半で、会うのは初めて。
以前いたメカニックたちと入れ替わりで来たみたいです。
対応に特に変な点はありませんでしたが・・・。
しかし、何だか母と話しているうちに工場長との会話を思い出してきて、いくつか気になることが浮かび上がってきました。
ディーラーで「大がかりな修理が必要になる」と聞かされた直後は予想もしていないことでパニックになりましたが、よくよく思い出してみると自分もそれなりにポイントを押さえて確認していたことに気付きました。

まず、自分が思いだしたことの一つは「部品交換ではダメなんですか?」と確認していたこと。
工場長から「大がかりな修理が必要になり、20万~30万円かかるかもしれません」と言われた直後、自分はすぐに部品交換のことを聞きました。
「それで何とかなりませんか?」という意味合いで。
しかし、工場長は「部品交換では直せないですね」という回答。
ちなみに修理工場の見解は、「部品交換で大丈夫」と「修理なしでも乗ることは出来る」でした。

そして次は帰り際、異常に片べりしてしまったフロントタイヤを目の前にして、早めのタイヤ交換を勧められたときのこと。
「これ、タイヤ交換しても元々の足回りが狂ってしまっているから、また同じように片べりする可能性もありますよね?」と自分が聞くと、工場長はこう答えました。
「はい、そうなる可能性はあります」。
しかし、この点においても修理工場だと、「いえ、再びあのように片べりすることはありません」と断言されました。
このことを思い返しても、かなりディーラーと修理工場で修理に対する見解が不自然なほどあまりに違います。
「これはどういうことだ・・・」と自分が考えると、「あること」が思い浮かびました。
でも、自分はその考えをすぐに捨てました。
「正規ディーラーのメカニックが、そんなどこぞの悪徳ガソリンスタンドみたいな真似をするはずがない」と。

この日の夜。
父から紹介された修理工場のおかげで助かったので、父にお礼を言いに茶の間へ。
父にも今回の顛末を報告しお礼を言うと、そこで母が「ほんとうになんでこれだけ修理内容が違ってくるんだろうね」と父に話を振りました。
すると父は
「おそらく新車を買わせようとしたんでないべか」
と即答。
このとき、自分が考えていた「あること」と父の意見が一致しました。
家に戻ってきた後、1人で色々と考えてみましたが、そのとき自分もディーラーが頑なに大がかりな修理を進めてきたのは、そっちが目的だったのではないかと推測したのです。
ただ、先にも述べたようにその考えは捨てました。
「それはいくら何でも人を疑いすぎなんじゃ・・・」と(笑。
でも、この件についてそんなに細かく話していない父から、「自分に新車を買わせようとしていた」という推測を聞くと、やはりそっちが正しいような気がしてきたのです。

自分の車の年式は11年経過。
自分が乗り始めたのは9年前からで、走行距離は50,000キロと少ないです。
しかし、ここ数年の車検は1回につき15万程度かかる状態。
そして今年の11月に車検があり・・・。
ディーラーの提案した大がかりな修理代+車検代を合わせると、およそ35万円になる計算です。
これを聞かされたら、よほど今の車に思い入れがあるか、または裕福でない限りは車の買い替えも検討する方向になると思うのです。
特に「今回の事故によって車が受けたダメージは大きい」なんてことをチラつかされたりしたら。

 

 

実際、自分はディーラーに修理に行った翌日、新車を買った場合は納車日がいつになるかメールで確認したりしてしまいました(笑。
このときは、とにかく新車を買うことしか頭にないくらい追い込まれていたのです。
しかし、父から修理工場の存在を知り、いろいろあった今だと・・・。
どうもディーラー側が画策していた気がしてならないのです。
当初は「営業じゃないメカニックがそんなことをするわけないか」とも考えたりしました。
でも、同じ店の仲間として営業とディーラーが結託していたとしたら・・・。
こちらの年式や車検の時期やそれにかかる費用も知り尽くしているわけですから、揺さぶるのは簡単です。
特に自分は車について無知なので。

と、まぁここまで長々と書きましたが、ほんとうのところどうなのか分かりません。
このまましばらく乗り続けて、その後どうなったかでディーラーが正しかったのか修理工場が正しかったのか分かることになると思います。
でも、それだと結果が分かるのは2年後とかになります。
そのため、自分は今年の車検あたりでちょっとあることを試してみようかと思います。
それにより、また真実に近づくことが出来るでしょうから・・・。
というか、これで修理工場の言っていたことが全てウソだったら大爆笑もの(笑。
その場合、おそらく人間不信になることは避けられないと思うので、やはり修理工場が言っていたことが真実であることを祈りながら過ごしていこうと思います。

次回につづく

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