前回のつづきです。
「アイツはわざと遅刻した・・・」というのが見えてきた今回の件。
この結論に至った理由の一つは、自分のやっている仕事は
“連勤ならば次の日にやる作業内容が予測できる”ということでした。
休み明けの場合は、店に着いてから冷蔵庫などを開けてみないと分かりません。
でも連勤なら翌日に行う作業の把握は容易です。
バイトテロを起こした日の前日に働いたのは、俺ではなくワカテ君。
そしてそのときのワカテ君は、翌日に普段メインと平行して行うサブ作業の一つ(2時間30分ほどかかる)がないことは分かっていたらしき形跡がありました。
つまり、「メイン料理さえ誤魔化して作れれば、3時間30分遅刻してもセーフになる日」とを前日の時点で分かっていた。
そう考えると、遅刻して1時間30分勤務というのにも整合性がつくのです。
またこれも今回の件が発覚してから分かったそうですが、以前からワカテ君はタイムカードの打ち忘れが他の人間と比べてかなり多く、おそらく遅刻の常習者だったのではないかとのこと。
以前、タイムカードを見たことがありますが、1ヶ月におよそ4~5回の打ち忘れ。
でもこのときは、まさかそんな人だなんて思いもしませんから、「まぁ、こういうのを忘れっぽい人なんだろう」ぐらいに思っていました。
だから社長や奥さんも、このことについて深刻には捉えていなかったようです。
そしてこれがまた、本当の打ち忘れによる退勤時間の1分前に出勤の打刻をしていた日もあったりして・・・。
絶妙に虚実が混じって、真実が見えなくなっていたのだから恐ろしいものです。
ということで、俺が今回の件の見解は、「ワカテ君は故意にやった」です。
だから「バイトテロ」なのです。
ミスではなく、分かっていながら店の存亡に関わることをやったのでテロ。
たまに作業手順をミスったり、食材の一つを入れ忘れて他の人にフォローしてもらうことは俺にもあります。
でも、これはそういう次元のことではないと思っています。
というか、そうでもなければこんだけひどい事って出来ない気がしてならないのです。
本当にトラブルに巻き込まれたなら、必ず数時間の間に「電話しなきゃ」とか思うはずだし、「皆に迷惑がかかる」と考えてとにかく何とかしようとするはず。
まともな神経の持ち主なら。
だからおそらく以前から度々遅刻をしていて、正式な手順を踏まない適当な作業で時間を短縮していたんんでしょうね、ワカテ君は。
こんなことは2年やっていても自分にはまるで思いつきませんでしたが、これなら彼が仕事終わりに時間を持て余していたことにも説明がつきます。
手抜きすれば、いくらでも作業時間なんて縮められますから。
アネさんいわく、ここ数ヶ月でお客様から、「いつもと味違うんじゃねえか?」なんて言われたことがワカテ君が勤務した日で2~3回ほどあったそうです。
そのときのアネさんは、まさかワカテ君がこういう手抜きをしているなんて思いませんから、「いえ、いつも通り作っています」と答えていたそうです。
真面目に作っていることは最低限のルールというか、人として当たり前のことですから、そりゃ疑いませんよね。
そしていつしかそれに味を占め、前日の段階で「明日は遅刻しても大丈夫」ということが分かっていたため、この暴挙に出たのではないかと。
そしてその後。
肝心なその後のワカテ君の処分ですが・・・。
残念ながら「厳重注意」どまりでした(さすがに次はないとのことですが)。
また今後タイムカードを打ち忘れた場合の修正は認めないとのこと。
まぁ、これだけのことをやらかしただけに、当然かと思います。
自分ならこんな人間にこのバイトをする資格はないと思うので、即座にクビにしますが。
仕事に臨む姿勢もどんなものかよく分かりましたし。
店や同僚のこと、更に食べるお客様のことを考えないような奴はいりません。
つうか、マジでここまでやる人間って実在するんですね。
外に食べに行って、たまに信じられないほどクソマズイ料理と遭遇する理由が分かりました(笑。
こんな人間を噂だけでイメージしていたにしろ、「デキる男」と思っていた自分の愚かさが恥じるばかりです。
というか、これが明らかになる前は、社員たちからすれば「ワカテ君の方が仕事やってくれるよな」的な評価がくだされていたのだから、怖いっつうか、恐ろしいもんです。
誰も見ていない時間でも40分早出をして正式な手順で作業している自分よりも、遅刻して手抜きをしまくりのワカテ君の方が良い感じに見られていたのですから・・・。
これには複雑な気持ちにさせられました。
そんなわけで・・・。
今回、ワカテ君が引き起こしたこのバイトテロにより、「ここまでとんでもないことをやってもクビにならない」ということが分かり、よくも悪くも世界が広がりました(笑。
「1時間ぐらいの遅刻ならセーフじゃん」と。
でも・・・、店のことやお客様のことを考えれば、そんなことは出来ません。
お客様はわざわざ時間を使って、たくさんある店の中からうちを選んで食べに来てくれているのです。
そして大切なお金を払っている。
俺も一から気を引き締め直し、これからより一層きちんと仕事をしていきます。
また何かあったときは、「とにかく社長に連絡することが最優先事項だ」と今回の一件で思い知ったので、今後はそれを徹底して、仲間やお客様を裏切らないように働いていく所存です。
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