しっかりした47歳になれなかった

先日。
車の定期点検へ。
これは俺がそういったパックに加入しており、時期がくれば連絡が来るようになっているもの。
毎年の恒例行事です。

で、この日もいつものようにディーラーに行って点検をしてもらいました。
作業時間はおよそ1時間。
もうこれも分かりきっていますから、この日も出されたコーヒーを飲みながらゆったりと過ごしていました。

すると45分後･･･。
担当者の方がやってきました。
いつも軽く挨拶をしてくれる方。
アプリ関連で父の引き継ぎのときもアレコレ対応してくれて、毎回カレンダーやらちょっとした景品のようなものをくれます。
だからこの日もそんな感じですぐ終わるかと思ったのですが、なにやら席に座り始めてちょっとした会話が始まりました。
これは初めてのパターン。

会話の内容は他愛ないこと。
「紅白を見ましたか？」や「お正月休みは取られたんですか？」等。
俺が働いていないことは説明しません。
もうこういうのは「取りました」でいいのです（笑。

で、この日はずいぶんと担当者さんが話し掛けてきます。
俺としては「こういう風に話し掛けられる」っていうのは想定外のことで脳みそもうまく回らぬまま、なんだかフワフワッとした会話を続けていました。

そんな中。
担当者さんが
「あれ？そういえばkanimisoさんておいくつなんですか？」
と聞いてきました。
俺は来月には47歳になるので、「47歳です」と答えると･･･。
担当者の方が
「あ、47歳ですか。47歳ともなればそれなりの立場に･･･」
と言ってきましてね･･･。
これを聞いた瞬間、ふと外の方を見ながら
「ああ、しっかりとした47歳ならそれなりの力を持つ人間になっているはずなんだ」
という現実に気づかされ、一瞬でしんみりときてしまいました。

47歳･･･。
まぁ世間的にみたら充分すぎる年齢というか、それなりのモノが備わっていなきゃいけない年齢。
しかし俺の場合は･･･。
それがまったくありません。
自分の力だけで切り開いた、築き上げたというものがない人生。
その結果、現在は完全に無力なおじさん。
47年という長い年月があったのに、とことん何もない人間でしかないのだなぁと。
まともな社会人である担当者さんと話してみて、そんな現実に気づかされてしまいました。
あ、皆さまからしたら「知ってたｗ」っていうところでしょうが（笑。

と、まぁそんな会話をする中で思ったのは、おそらく「車の買い換え」かなんかを進めたかったのだろうなと。
車の年数的にもそういう時期に差し掛かってきて、
「47歳という年齢でそれなりのお立場であるなら、こういう格のある車はいかがですか？」
みたいな話に持っていきたかったのだと思います。

が、俺の場合はそれなりの立場どころか、立場も何もありません。
正月から暴飲暴食をして肛門を破壊しているだけの〇ンコ製造機。
47歳にもなって生み出せるのがウ○コだけというのはあまりにも情けないですが、これも現実なので仕方ありません。

なので、このときも正常な話の流れにはなりません。
俺なんかよりよほど担当者さんの方がまともなわけです。
大きな会社に勤めてきちんと仕事をしている。
年齢もおそらく俺より10歳前後は若いと思います。
だもんで、俺も
「いやいや、俺なんかより〇〇さんの方がよほど立派ですよ」
と言わずにはいられなくて。
そうなると担当者さんも
「いやいや、kanimisoさんの方が･･･」
という謙遜しあう状況に。

とまぁ、終盤はますますフワフワッとした会話になってきたのですが、現実に気づかされた俺はここでストレートにこんなことを言いました。
「まぁ俺の場合は父から車を引き継いだだけですからねぇ･･････」
と。
これで勘の良い担当者さんはそれなりに察してくれたようです（笑。
まぁつまりはそういう事。
お世話になっているから気持ち的には新車の1台も買ってあげたいですよ。
が、俺にそんな財力はないわけです。
申し訳なくも思うし、そんな自分が情けないとも思いますが、無い袖は振れません。
結局、こういう現実と向き合ったときに俺は毎回無力であることを思い知らされます。
「それなりの力もない47歳ですまん」と。

と、そんなわけで年が明けてから予想もしていない形で現実に気づかされました。
まぁ人間、生きてさえいればどんな人でも年齢は重ねられるわけです。
でも年齢に見合うものがその人の中にあるかどうかは別な話。
そういうのがない47歳になってしまい申し訳ない気持ちはありますが、世の中には年齢に見合うまともなそれなりの力を持った方がたくさんいます。
後はそういう方々にお任せして、俺はこれからもゴロゴロしながら適当に生きます（笑。