ドラクエ超えの自作RPG?

数ヶ月前の話。

俺のTwitterのフォロワーさんの中に「自作でRPGを作っている」方がいました。
相互フォローになったきっかけは、俺がその人のあるツイートを“いいね”したから。
しばらくは時たま流れてくるその方のツイートを見たりしていました。

が、今年に入ったある日。
その方のツイート内容に変化が。
というのも以前は「自作のRPGがあります」といった宣伝のツイートだったのが、
「俺のゲームはスゴい！ドラクエにも勝っている！！」みたいなツイートになりました。
それを見て俺は正直度肝を抜かれたのですよ。
あの国民的RPGのドラクエ。
それに「勝っている」と断言してしまうのは、世の中広しと言えどもこの方ぐらいのもんなんじゃないかと。

まぁどういう内容を呟くかはその人の自由。
でも俺は内容が内容だけに危うさのようなものを感じました。
そんなことを思っていると、大手のインフルエンサーにその発言が取り上げられて、あっという間に炎上。
「どこがドラクエに勝っているんだよｗ」みたいなコメントが多数寄せられたのですが、その方はそれでも主張を変えませんでした。
「俺の作ったゲームの方が面白い」と。
ボロクソに言われても心の折れない姿勢はある意味新鮮でした。

で、これを見てまず俺が思ったのは、ゲームを作るってことは凄いことでそれを誇りにするのはいいと思うのですよ。
何かしら物を作り上げるっていうのは大変なこと。
作れない俺のような人間からしたら、本当に立派だと思います。

ただ、この方の場合、そこから他の作品をディスり出しているから批判を寄せられるようになったわけです。
最初はこんなことをしていなかっただけに、「もったいないな」と思ってしまいました。
無駄にケンカを売って何になるんだと。

それとこの方の主張がちょっとズレたものがありました。
というのも、「67万コードを全て手打ち！」とかでアピールしていたのですが、これって「それをアピールしても･･･」ってものだと思うのです。
本で言うなら「3000ページの大作！」みたいな。
長いから、量が多いから面白さが確約されているというのものではないと俺は思うから、失礼ながらなんともズレたアピールのように感じました。

で、その方はそれ以降もしばらくは「ドラクエに勝っている」的なツイートを繰り返していました。
それを見て俺は「なんでこんなことをすんだろうな」ととにかく不思議でした。
「ドラクエの事にさえ触れなければ炎上もしないのに」と。

が、ある日、ふと気づいたのです。
「あ、これって炎上商法なのかな」
と。
というのは、その方steamってゲームの販売をしているサイトでその自作のRPGを売っていました。
値段は310円。
大手のインフルエンサーに話題が拡散されれば、数千人から数万人、下手すりゃもっと多くの人が見てくれます。
それだけの人数がいればこの値段ということもあり、「試しに買ってみようかな」と思う人もいると思ったのです。
310円という値段なら。

つまりこれは今後も話題にならないぐらいなら、ドラクエを引き合いに出してでも炎上させようという狙いだったように思いました。
「悪名は無名に勝る」ってやつです。
細々と呟いてまったく話題にならないよりは、炎上してでもいいから多くの人に知ってもらうという作戦だったのかなと。

と、そんなことに気づき、「こういうやり方をする人が本当にいるんだなぁ」と思ってその後もツイートを眺めていたのですが･･･。
見ている限りではゲームは売れていないようでした。
やはり310円とはいえ、実際にお金を出すとなったら人は厳しいものなのかなと。
で、この方。
最終的にはアカウントを削除して消えちゃいました。
詳細は分かりませんが、何か思うところがあったのかもしれません。

というわけで、実際に「悪名は無名に勝る」をやっていたと思われる人を見て人生の価値観が変わりました。
確かに知られないまま終わるよりは、炎上してでも知られた方が得ってこともあるのかもしれません。
ただ、やはりこの方式は相当メンタルが強くないとすぐに潰されてしまうだろうなと。
非常にリスクのある方法だなと思いました。