出禁になるのも致し方ない

おととい書いた記事→「訴えかけるにしてもやり方がまずいと思う」。
車いすインフルエンサーの中嶋さんが、映画館での出来事についてSNSに上げて炎上したことについて言及したのですが、更に思うことがあったので書きます。

この一件。
最初は「車いすの女性が映画館側から冷たい仕打ちを受けた」という見方をした人も少なくなかったと思います。
俺も最初に当該のツイートを見たときはそういう印象を受けました。

しかしこの後。
車いす専用席ではなく、段差を上って健常者が使うリクライニングシートまで映画館スタッフ運んでもらっての鑑賞だったことなどに注目が集まります。
そこに介助や介護をやっている現場の方や同じ車いすの方から、「これは危険な行為」や「さすがにやらせすぎ」みたいな意見がどんどん寄せられて、あっという間に潮目が変わってきました。
映画館側の説明も決して良いとは言えないけど、それ以上に中嶋さんの行動に問題があったのでは?みたいな感じに。

で、そういう流れになった後に中嶋さんの過去のYouTubeによる問題行動が明るみになってきました。
救急車で運ばれている最中に生配信、新幹線での移動中の多目的室にて配信、ケージに入れていた猫を出す様子が映っていたなど、まぁ普通の感覚の持ち主たちからすれば「えっ?」と感じるような事をやっていたようです。
こうなってくると、「車いすのか弱い女性」ではなく、「単なる迷惑YouTuberじゃねーか」ってますます状況は悪くなってきたように見えました。
というか、「今までよく炎上しなかったな・・・」というのが率直な俺の感想。
現在はそれらの動画は削除したようですが、時すでに遅し。

とまぁそんな過去の行動が見えていくにつれて、俺がふと見たのは中嶋さんのかなり昔のツイート。
なんでも「映画館に行ってスタッフに介助を頼んだけど一切やってもらえなかった」ことをつぶやいていました。
これが実際に中嶋さんのツイートかどうかは真偽までは分からないのですが、これを見て俺はあることに気づきました。

Xの自己紹介などを見る限り、中嶋さんは子どもの頃に発症して28年ほど車いすに乗っているようです。
となれば、これまでにも映画館に行ったことはあり、基本映画館スタッフがそこまでの介助をすることは出来ないと知っていたような気がしてきました。
こうなると、これまた話がまったく変わってきます。

というのも、そういう事が分かってなかったならスタッフに手伝ってもらっていたのも、
「まぁしょうがないね」って言えなくもないです。
でもそういうものだと分かっていた上で手伝いを頼んでいたなら、「それはちょっと・・・」ってなると思うのですよ。
実際、この件について寄せられたコメントの中に、
「その映画館へ3回も行っていて段差があることが分かっているなら、1回目の後に介助者を連れて行けよ」みたいな意見を見て、これは正にその通りだなぁと。
事前に「手伝ってもらわなければいけない」と分かっているなら、そこは自分で手を打つのがスジだと思うのですよね。

他にも、例えば前もって映画館側に「手伝ってもらうことは可能ですか?」と問い合わせる。
そうすれば映画館側もお客さんが多くない時間や、人手に余裕があるときはもしかしたら対応してくれるかもしれません。
もちろん無理な場合もあると思いますが、それならそれで仕方ありません。

あとはやはり介助者を手配しているかどうかですよね。
これが1人でも介助者を同伴していたなら、また世間の見る目は相当変わったと思います。
事前に問い合わせていた、介助者を連れていたとなれば
「中嶋さんは中嶋さんでやれることをやっていた」
となります。

しかし・・・。
今回はそれとは真逆なわけですよ。
自分が行きたいときに介助者なしでふらっと行く。
そして映画館のスタッフに手伝いを頼む。
こういうのを何回か繰り返した場合、支配人からすれば
「あ~これこっちが何でもやると思われてるな」
となります。
しかも現場は人手に余裕がないかつかつの状況。
となれば、支配人も手を打たざるを得ません。

繰り返しになりますが、中嶋さんがやることをやっていたなら、また受ける印象も変わります。
が、そういうのが一切見られない中で「じゃあお願い」では・・・。
こういうのもあって、支配人は冷たい言い方をして「出禁です」と分かるように伝えたのかもしれません。

 

 

またこれ、手伝いの内容も相当ハードですよね。
1人でちょっとお手伝いするというのではなく、大人3人ぐらいが必要な案件。
更に言えば介護や介助のプロたちでも「通常はやらない」っていう行為。
こうなると、映画館側がこういう対応をせざるを得なかったのも致し方ないかなと。

とまぁ数日経ってそんなことに気づいたのですが、他にも「火事とかあったときにどうすんの?」みたいな話も出てきて、ますます状況が悪くなってきた中嶋さん。
健常者だけでなく同じ車いすの方々やその家族、介護や介助の仕事をしている人たちなどから続々と否定され、とんでもない炎上状態に。

そして中嶋さんは今度はXのアカウントを鍵垢にしました。
この件に関する中嶋さんの行動を見ていると、
「名指しで相手を特定」
「自分に都合の良さそうなツイートだけリポストする」
で、とにかく最初から悪手を連発。
そこに来て最後は謝罪しないまま鍵垢にしてしまうというのは、もう「逃走した」としか見えません。
別に全ての主張を変えろなんて言いませんから、せめて行き過ぎたところがあったのなら素直に謝ったほうがよかったと思います。
「映画館の名前を出してすみません」や「かなり負担のかかることをやらせてしまって申し訳ありません」とか。
これだけでもだいぶ印象は変わると思います。

と、そんなわけで、ここまでの事態になると、時間をおいたところでなかったことにはならないと思います。
以前あった車いすユーザーの炎上がいつまでも語り継がれるように、この件もこの先10年は確実に語り継がれるかと。
今回のようなことをした結果、全国の映画館の車いすの方への対応も変わったような気がします。
この件を見たら
「ほら、一度でも介助を手伝ってしまうとこうなるから手伝わないでね」
と。
結果、自分で自分の首を絞めているようなものなのですよね。
影響力のある人はとにかくSNSでの発言は慎重にしなければいけません。
腹が立つことがあっても、3日ぐらいかけて頭を冷やしてから書き込むべきなのだと思います。

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